明け方の夢
今朝、夢を見た。
おっさんが、いる。
おっさんは、おもむろに
自分の鼻に手を伸ばし
軽やかに鼻毛をむしりとった。
鼻毛を目の前にかざすと
風のふく方向に
ふわりと、鼻毛がそよいだ。
自分の行く道を決めたおっさん。
私は、夢のなかで思う。
画期的だ
その上、なんて粋なやり方。
夢の中では、
そのおっさんしか登場人物はおらず
私自身は、どこにもいなかった。
夢から覚めて、
この夢は、
自分のイマジネーションの発動による
オリジナルではないだろう。
かつて、同じようなシーンを
アニメか漫画か何かで見聞きしたはずだ。
と、感じた。
夢の中にあった、
心地よい陶酔感が
さぁーっと薄まる。
さだかではない元ネタ。
その、元ネタのわからないモヤモヤ。
そのせいか面白い夢を素直に喜べない。
自分の夢にクオリティと
オリジナリティを求めても
誰も幸せにはなれないんだよ。
自分をなだめながら、二度寝に入った。