ややこ
数日前、朝ドラの再放送で
『あさがきた』を観た。
主人公あさの体調の変化に
周囲の人が
「ひょっとして、ややこできたんちゃいます?」
と聞く。
ややこ
赤ちゃんのことを
昔は、ややこと呼んだのか。
なんかいいぞ。
還暦間近の父に尋ねると
「たしか、おじいさん(私からすると曾祖父)が言ってたなー」
とのこと。
ややこ ややこ ややこ
繰り返し唱えてふとあることに気づく。
ややこは、
❰ややこしい❱の語源ちゃうかな?
日本語学を大学院で研究していた友人に
メールしてみると真面目できっちりした性格の
彼女からすぐに返事が、かえってきた。
『ビエントさん
ややこしいの語源は
ややこであっております。
ややこ(赤ん坊)+形容詞化語尾「し」で、
赤ん坊のように統御できないの意となります。
ちなみに対義語は「おとな」+「し」で
おとなしいです。』
わーいやっぱりそうなんだ。
知の喜びに浮かれる前に
忙しい友人にわざわざ聞かず
まず、自分で調べるべきだと反省せねば。
ところで、『あさがきた』で
思い出すのは、
サッカー合宿のバスの車内だ。
ツアーナースという
子どもたちのスポーツ合宿に
看護師として同行するバイトをしていた。
合宿の帰りのバスの車中、
あさがきたの主題歌の替え歌が
繰り返し歌われていた。
❰人生は、紙飛行機願いのせてとんでいくの~❱
のところが
❰人生は、トイレットペーパーうんち拭いて流されるの~❱
で始まる。
続きの歌詞もあったはずだが
忘れてしまった。
その一生懸命の合唱に
私は、ひきこまれてしまった。
元気な歌声と明るい響き。
校歌や合唱大会では、ここまでにはならんはずだ。
小学生の自由さと、協調性は、
おふざけにより育まれるのかもしれない。
合宿終わり、
子どもたちがバスから降りた後、
忘れものチェックをする。
車内は、お菓子の袋やスナック菓子など
ゴミであふれんばかり。
バスの運転手さんは、一言。
「いろんな団体を乗せてるけど、
サッカー合宿の子どもたちが
一番マナーがなってないんだよ」
呆れ顔でゴミの散らかる
バスの座席や通路を眺めていた。
おとなしすぎるのも考えものだが、
いつまでも、ややこではいかんぞ、
サッカー少年たちよ。